シミ・アザ・ホクロ・入れ墨などの除去にPicoレーザー EnLightnⅢ
このような方へおすすめ
- 刺青やシミ、色素沈着を短期間で消したい
- 痛みの少ない治療がしたい
- 過去のレーザー治療で消え残った箇所を消したい
- 多色の刺青を消したい
Pico(ピコ)レーザーEnLightn(エンライトン)の適応
- シミ(老人性色素斑)の治療
- アザ(太田母斑)の治療
- ホクロ(色素性母斑)の治療
- シミ(炎症性色素沈着)の治療
- アザ(蒙古斑)の治療
- 入れ墨(Tatoo)の除去
- ソバカス(雀卵斑)の治療
- アザ(扁平母斑)の治療
- アートメイクの除去
・・・などに効果を発揮します
最新Pico(ピコ)レーザーEnLightnIII(エンライトンIII)
刺青やシミ、色素沈着などをレーザーで治療するにはレーザーの波長とレーザー照射時間(パルス幅)が重要です。
波長は効果的な色とレーザーが作用する深さに関係しており、パルス幅は標的の大きさに関係しています。Pico(ピコ)レーザーは従来までのレーザーに比べて非常に短いパルス幅を持つレーザーです。そのため従来機では破壊出来きずにいた小さな標的を破壊することができるので刺青をより綺麗に早く痛みも少なく消すことができます。また、消え残った刺青に関してもより綺麗にすることができます。
当院では日本で2台目の速さで最新のPicoレーザーエンライトンを導入いたしました。そして、この程、エンライトンの最新ヴァージョン・エンライトンIIIを導入いたしました。エンライトンIIIは1064nm、532nm、670nmの3つの波長を使用することが可能となり、より有効な症例が増えました。
エンライトンIIIは刺青除去では從來の約半分の回数で除去出来るようになり、従来のレーザー治療での取り残した刺青も綺麗にできます。刺青以外にもシミや色素沈着にも從來よりも高い効果を示してます。現在、他院で照射中の方もご相談ください。
PicoレーザーEnLightn(エンライトン)とは?
Pico(ピコ)は長さを表す単位です。共立美容外科仙台院が所有するPicoレーザーはキュテラ社のEnLightnIII(エンライトンIII)です。エンライトンIIIが照射するレーザーは750ps(ピコ秒)の一瞬だけ照射されます。1回の瞬きは平均で100ミリ秒(0.1秒)と言われています。1ピコ秒はその1000億分の1秒です。パルス幅ばピコ秒単位のレーザーをPicoレーザーといいます。
レーザーの1回の照射時間の長さ(パルス幅)は、目的によって異なります。シミ(良性色素病変)や刺青のインクの除去など標的の小さいものには短いパルス幅が有効です。また、毛包など標的が大きい場合は長いパルス幅が有効です。
これまではシミや刺青の除去に使用していたレーザーはピコ秒の1千倍の長さのナノ秒が限界でした。しかし、エンライトンは従来に比べさらに短いピコ秒でのレーザー照射を実現し、より小さな標的を狙い、治療することが出来るようになりました。また、ターゲットを絞り、非常に短い時間の照射になるため痛みも少なく治療することができます。
また、1064nmの長い波長を使用することで皮膚の奥深くに入り込んだ刺青インクにもレーザーが届き、他のアレキサンドライトレーザー(755nm)よりも効果的な治療が可能です。さらに、エンライトンIIIは1064nmの他に532nmと670nmの計3つの波長を使用することができるため、様々な症例に対して効果的な治療が可能です。
PicoレーザーEnLightn(エンライトン)は2015年5月現在、東北では共立美容外科仙台院のみが所有しています。
PicoレーザーエンライトンIIIの特徴
2つのパルス幅(レーザー照射時間)
レーザーによる、刺青やシミの治療の原理は特定の色に反応するレーザーを照射して破壊するというものです。標的を破壊するには色も大事ですが、標的の大きさも大事です。従来のレーザーではパルス幅10ナノ秒が限界でした。10ナノ秒のパルス幅だとメラノソームの大きさ(500-700nm)や2μm(マイクロメートル)の刺青インクを破壊できます。しかし、パルス幅10ナノ秒のレーザーで破壊された刺青インクなどはもっと小さな粒子となり残ります。この非常に小さな粒子は従来までのレーザーでは破壊出来ませんでした。しかし、Picoレーザーエンライトンは刺青インクであれば2μmの10分の1である200nm(ナノメートル)の刺青インク粒子や200-400nmのメラニン顆粒も破壊することができます。そのためより綺麗にシミや刺青を消すことができるのです。
2つのパルス幅を使用できるから、より綺麗に
エンライトンIIIは2ナノ秒と750ピコ秒の2種類のパルス幅(光の出ている時間)のレーザーを照射することができます。シミや、刺青などの色素を除去(破壊)するには2種類のパルス幅の使い分けが重要になります。ナノ秒パルス幅とピコ秒パルス幅とでは色素やインクに対する反応が異なります。
ナノ秒パルス幅のレーザーの場合
従来のナノ秒パルス幅のレーザーでは熱緩和時間(thermal relaxation time) という概念が重要でした。
まず、レーザーがターゲットに照射されるとターゲットの温度は上昇します。その後、周囲の組織に放熱してターゲットの温度は冷えていくと共に、周囲の組織が暖められ、組織全体の温度が上がり、組織全体の温度がゆっくりともとの温度に戻るという反応を起こします。 端的に示すと、色素(粒子)にエネルギーが与えられると一定時間(熱緩和時間)だけ周囲に熱を伝えません。その時間内に十分なエネルギーを与えると周囲の組織を傷つけることなくその色素のみを破壊することができるということです。
メラニンなどはこの理論の元、破壊することができます。しかし、破壊され細かくなったメラニン粒子ではナノ秒パルス幅のレーザーでは反応がかなり鈍くなってきます。そこでより綺麗にするために必要なのがピコ秒パルス幅のレーザーです。
ピコ秒パルス幅のレーザーの場合
ピコ秒パルス幅のレーザーはナノ秒パルス幅のレーザーで壊しきれなかった色素粒子を衝撃波で破壊することができます。逆に元のメラニンや刺青にピコ秒パルス幅のレーザーを照射しても色素内の粒子が破壊されるだけで、大きな色素をピコ秒レーザーでは破壊することが出来ません。このため2つのパルス幅を使い分ける必要があります。
つまり非常に大きな色素粒子は、2ナノ秒が最適であり、2ナノ秒で十分に小さくした後に、750ピコ秒を照射することで最も効率的に色素粒子を破壊できることを意味しております。ピコレーザー・エンライトンⅢは2つのパルス幅を選択できる数少ないピコレーザーです。
従来では除去しきれなかった色素も綺麗に
これまで申し上げたとおり、従来のパルス幅ナノ秒のレーザーでは除去しきれなかった色素もピコレーザー・エンライトンIIIであればより綺麗にすることが可能です。
痛みが少ない
エンライトンは従来のレーザー治療に比べて照射時の痛みも軽減されています。レーザーで標的を破壊するときには熱が発生し、その熱が周囲の組織に影響を与えて痛みが発生します。熱の発生はレーザーを照射する時間がながければ長いほど大きくなります。エンライトンはピコ秒でのレーザー照射されるため従来のレーザーに比べて標的周囲への熱影響を非常に少なく抑えることができます。よって痛みの少ない治療を行うことが出来るのです。
EnLighten(エンライトン)と従来のレーザーの比較
下記は刺青の例ですが、同じ黒色のシミにも同様の結果が得られるのは想像に難くないと思います。
エンライトンIIIの高いピークパワー
ピコレーザー・エンライトンIIIは高いピークパワーを持ちます。同じ波長、同じパルス幅の場合、ピークパワーが大きいほうがターゲットとなる色素粒子を破壊しやすいのです。エンライトンIIIはキュテラ社のピコレーザーですが他社のピコレーザーと比べてもピークパワーは高く、また、初期型のエンライトンと比べてもエンライトンは50%高いピークパワーを持ちます。
1064nm、532nm、670nmの3つの波長を有することで多色の刺青にも対応
当院が所有しているピコレーザー・エンライトンIIIはYAGレーザーという種類で、1064nm、532nm、670nmの3つの波長のレーザーを照射することができます。
ピコレーザーはエンライトン以外にもS社のピコレーザーがあります。しかし、S社のピコレーザーはアレキサンドライトレーザーを照射するピコレーザーで、その波長は755nmです。
レーザーの波長の長さは治療に影響します。その影響とは効果のある色と皮膚内に到達する深さ効果のある色です。
皮膚の深くにあるシミや刺青に有効な1064nmの波長
1064nmはシミなどの黒い色素や赤い色素に反応する波長です。532nmも黒や赤に反応しますが、1064nmの波長の特徴はその長さです。
レーザーの波長は長いほど皮膚の奥深くに到達します。例えば紫外線と赤外線です。紫外線の波長は短く、赤外線は長いのです。そのため、紫外線を浴びるといわゆる日焼けを起こし、赤外線は浴びると身体が温まります。これは皮膚の表面にしか波長の短い紫外線が届かないためであり、赤外線は波長が長いので身体の中まで届き作用するためです。
つまり、波長の長いYAGレーザー(エンライトン)は波長の短いアレキサンドライトレーザーよりも、「白人の場合、23%より」皮膚の奥深くまで届きます。(日本人の場合、より差がでることが予想されます。)その結果、YAGレーザーの方が、アレキサンドライトレーザーよりも深部の入れ墨の除去に優れていることは、明らかです。
可視光線領域では波長が長いほど皮膚の奥深くにレーザーが到達します。上記は白人に対しておこなった結果です。YAGレーザーがアレキサンドライトレーザーよりも深く皮膚に到達することがわかります。
参照文献:Anderson RR: Leaser-tissue interactions. Cutaneous Laser Surgery. Goldman MP et al (eds), Mosby, St. Louis.p1-18, 1994/Goldman RE: Treatment of cutaneous vascular lesions. Cutaneous Laser Surgery, Goldman MP, et al (eds), Mosby, St. Louis, p19-105, 1994.
刺青やシミ、色素沈着を作っているインクやメラニンなどの粒子は大きさが様々で粒子がある皮膚の深さも様々です。エンライトンはその2つの問題点に2014年現在最高のアプローチを行えます。
色素粒子の大きさが様々 ⇒ 大きな刺青インクに 2 nsのパルス幅 + 細かな色素粒子に750 psのパルス幅
色素粒子の深さが様々 ⇒ 1064nmで非常に深くまでレーザーを照射できる
1064nmの波長は深在性の色素病変に対応が可能です。
532nmは表在性の色素病変と赤色の刺青に効果的
532nmの波長はメラニン及び赤色に吸収される波長です。そのため、皮膚の浅い箇所にある色素病変や赤い刺青に効果を発揮します。赤色はアレキサンドライトレーザー(755nm)では赤色ほとんど吸収しないため、赤色はアレキサンドライトレーザーではほとんど効果がありません。