特に、瞼が厚く見える人は、ほとんど眼窩脂肪(1)が発達しております。この脂肪は、眼窩隔膜(3)によって覆われており、瞼の開閉で移動します。同じ脂肪でも、隔膜前脂肪織(2) とは、区別する必要があります。後で述べる瞼の脱脂肪術では、この脂肪をとるのではなく、眼窩脂肪を取る必要があります。隔膜前脂肪は、黄色の度合いが強く、量もさほどありません。眼窩脂肪は、眼窩隔膜を破ると外に飛び出してくるので、かなり多量に、かつ、安全に取ることができます。
蒙古ヒダの発達(図B1)
鏡で自分の目頭のあたりを観察してください。
多くのひとは、目頭の部分の皮膚が壁状に盛り上がっております。これを「蒙古ヒダ」と呼んでいます。特にこの蒙古ヒダの発達した人は、まぶたを目頭の方向に引く力が非常に強く、目を大きく広げるのを防ぐ方向に働きます。この蒙古ヒダの作るラインより広く二重を作ろうとしても、このラインが消えず、「三重」あるいは「浅い二重」、「厚ぼったい二重」となってしまいます。したがって、蒙古ヒダの発達している人がどうしても平行型の二重にしたいのなら、「目頭切開」が有効な手段となります。