エラ・頬骨・小顔
エラの悩み
「エラが張っている」ことを悩んで相談にくる人は非常に多いのですが、その治療法はそう単純ではありません。えらが張っているのなら、骨を削ればいいじゃないかと思う人は多いとおもいますが、エラを形成しているのは骨だけではありません。次の3要素が関係してきます。
- 咬筋
- 下顎骨
- 脂肪
上記のどの要素が大きいかによって、治療法が異なります。また、組み合わせて行う方法もあります。
1)咬筋主体のエラの張り
しっかり歯を噛み合わせて、頬のあたりを摘んでください。脂肪が薄く、弾力のある筋肉がふれるなら、咬筋主体のエラの張りと考えられます。
この場合の治療法は、ボトックスの注入となります。ボトックスとは、ボツリヌス菌の毒素の内蛋白成分を除いたものです。この毒素は、生体の筋、神経接合部を阻害し、筋肉の動きを抑制させます。その結果、筋肉の廃用萎縮がおこり、細くなっていきます。エラの治療以外に、額の皺の治療、わきが多汗症の治療、眼瞼痙攣症の治療などに使用されております。米国厚生省(FDA)の認可も通過しており、安全性は保障されております。また、ボトックスに加え、マウスピースを併用することで治療効果を高めることができます。
マウスピースによる食いしばりの抑制
歯の食いしばりはマウスピースを使用することで抑えることができます。食いしばりが抑えられると顎の筋肉の使用頻度が減るため次第に筋肉によるエラのハリが減っていきます。また、歯の食いしばりによるエラの張りだけではなく、歯の摩耗、口腔内の負担をへらすことができます。食いしばり以外に歯ぎしりも改善可能です。
エラボトックス
食いしばりなどで顎の筋肉である咬筋や側頭筋が発達してエラが張ている場合、この顎の筋肉の働きを弱め、萎縮することでエラを解消する治療『エラボトックス』があります。
通常、筋肉は力を込めることを繰り返すことで発達します。逆に筋肉を使用しないと衰えていきます。ボトックスは筋肉を動かないようにしますので、萎縮し筋肉によるエラの張り出しが減少します。
マウスピースとボトックスの組み合わせ
ボトックスにより筋肉の動きの抑制とマウスピースによる食いしばりの抑制の2つの治療を組み合わせることで、筋肉によるエラの張りを解消効果を高めることができます。
エラボトックスの治療経過
手術時間 | 15分 |
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痛み | 歯科の3分の1程度 |
風呂、化粧、仕事 | 翌日より可能 |
効果 | 4~5日目より筋肉の動きがにぶくなり、4~6ヶ月持続する。見た目にエラの張りが減少するのは、2ヶ月後から。9ヶ月ぐらいすると元にもどってくる。 |
通院 | 6~9ヶ月に1度通院 |
副作用 | 少し噛みづらくなる |
料金
料金 | |
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マウスピース(上顎) | ¥10,000 (税込:¥11,000) |
ボツリヌス製剤によるエラの張り改善 | ¥18,500 (税込:¥20,350) |
※マウスピースは提携の仙台セラミック矯正歯科での治療になります。(同ビル2F)
ボツリヌス製剤によるその他口元の治療
部位 | 料金 |
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ボツリヌス製剤によるガミースマイルの治療 | ¥14,500 (税込:¥15,950) |
シワ取り注射 口上・口下・口角 (各1箇所) |
¥14,500 (税込:¥15,950) |
2)下顎骨主体のエラの張り
この場合は、骨を削る必要があります。術式には、大きく3つの方法があります。
A)皮膚切開、下顎角切除法
原始的な方法です。局所麻酔下で、下顎角の部分の皮膚を3cmほど切開し、直接、下顎角に達します。丸ノミかんしを用いて、露出させた骨組織を少しづつ千切り取っていきます。局所麻酔でできるので、麻酔科の先生を呼ぶ必要がなく、かつ、手技も簡単です。ただし、両顎に3cmの傷が残り、下顎角の不自然さが目立つことが多く、また、正面から見たときの満足度はかなり低いと言われております。
●一般的なえら削り
骨きりノコギリを顎の面に垂直に当て、えらの飛び出している部分を切り落とすやり方です(図-1)。
手術は時間が短く、手術自体も比較的簡単です。しかしながら、正面からのみたときの満足度は今一歩です。また、えらの部分がなくなるので、側面からみたとき、耳から顎の先を結ぶラインが直線的となり、やや不然な印象気になる人も多いと思います。
B)アングルスプリット法(anglesplitmethod)
(図-1)
従来から行われてきた方法です。口腔内を切開し、鋸の歯を骨面に対して垂直に当て、エラ(下顎角)の部分を切り落とす方法です。この方法は、顔に傷が残らず、手術のスピードは速いという長所があります。しかし、正面からみると、あまり変わっていないとの不満も多い方法です。また、横から見ると、エラの角度がなくなり、不自然な横顔となります。
●最新のえら削り
骨きりノコギリを顎の面に水平方向に当て、正面から見た時に飛び出しているえらの部分を、削ぎ落とすように削っていきます。(図ー2)
手術は多少面倒ですが、正面から見たときの満足度は非常によく、かつ、側面からみたとき、自然な仕上がりとなりおます。
C)サジッタルスプリット法(sagitalsplitmethod)
(図-2)
共立美容外科仙台院と提携する仙台セラミック矯正歯科の提唱するこの方法は、非常に満足度の高い方法で、従来の方法の欠点をほぼ克服することができるようになりました。口腔内を切開し、下顎角を露出させます。鋸の歯を骨面に対して約60度(正面から見ると水平方向)に当て、耳の下あたりから、顎の下辺に沿って、広範囲にそぎ落とす方法です。
この方法は、顔に傷が残らず、正面から見たときの改善度も非常に高く、また、横から見たとき、自然な下顎のラインが保てます。ただし、高度なテクニックが必要とされるので、現在、限られた病院でのみ行われております。
3)頬の脂肪主体のエラの張り
頬の脂肪吸引が適用となります。両側の耳の下、口元のオトガイの下に1mm程度の切開を施し、直径1.6~1.8mmの極細い吸引管を用いて、網目状に吸引をおこないます。麻酔の時、少しチクとしますが、後は痛みはありません。両頬で30分程度で終了します。術後は、スポンジとテープで4日間固定します。圧迫固定することによって、腫れが引くのも早くなるし、形も整ってまいります。1~2週すると、腫れもひいてきます。1週間すると、化粧もできます。多少、突っ張った感じがありますが、2~3ヶ月で柔らかくなってまいります。
Vライン形成・小顔形成
Vライン形成術・小顔整形は、オトガイ骨切り術、エラ削り術、下顎下縁形成術など複数の輪郭形成術を組み合わせて行う複合手術で、フェイスライン全体において骨切り術を行うことで輪郭全体のラインを改善し、より理想に近い滑らかなVラインを目指す施術です。
Vラインのみ整える場合(下顎下縁形成術)
Vライン+オトガイを整える場合(下顎下縁形成術+オトガイ垂直骨切り)
- はじめに垂直方向の骨切りを行います。オトガイ幅の減少は、通常8~16㎜程度行います。
- 次に中央骨片を切除するために、水平方向の骨切りを行います。
- 左右の骨片を2穴チタンプレートで固定します。
- エラからオトガイまでの下顎骨下縁全体骨切りをおこないます。
- 最後に上下の骨片を2ヶ所チタンプレートで固定します。
料金
エラ削り (皮膚を切開してエラを無くす) |
片側:¥364,650 (税込:¥401,115) 両側:¥680,000 (税込:¥748,000) |
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エラ削り (口腔内を切開して削る ) |
¥950,000~¥1,450,000 (税込:¥1,045,000~¥1,595,000) |
エラ削り (下顎全体削り+Vライン形成) |
¥1,275,000~¥1,530,000 (税込:¥1,402,500~¥1,683,000) |
オトガイ垂直骨切り | ¥1,550,000 (税込:¥1,705,000) |
麻酔代 | ¥100,000 (税込:¥110,000) |
頬骨削り
頬骨は解剖学的には頬骨体部(前方)と頬骨弓部(側方)に分けられます。
頬骨が前方に突出している場合
頬骨の前方への突出が強い場合は口の中より骨削りの機械で頬骨を削り平坦にさせます。
頬骨が横に突出している場合
頬骨が横に突出している場合は頬骨弓部を処理する必要があります。頬骨弓部は非常に薄い骨のため削っても効果がほとんどありません。頬骨弓部自体の湾曲が横の突出を作り出しているため、頬骨弓部の2箇所で骨切りを行い、頬骨弓部自体を内側に転移させることで片側約1cmぐらい横幅を減らすことができます。
料金
頬骨前面削り 口腔内切開のみ |
¥800,000 (税込:¥880,000) |
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頬骨側面削り 皮膚切開のみ |
¥850,000 (税込:¥935,000) |
頬骨前面+側面削り 口腔内及び皮膚の切開 |
¥1,275,000 (税込:¥1,402,500) |
頬骨内方転位 頬骨削り含まず、皮膚切開および口腔内切開 |
¥1,600,000 (税込:¥1,760,000) |
頬骨側方削り+内方転位+頬骨前方削り+前方内方転位(プレート留) | ¥2,000,000 (税込:¥2,200,000) |
麻酔代 | ¥100,000 (税込:¥110,000) |